▲アニーホール
今日は午後から東京にも雪が降り出して、寒いので外出せず、部屋にこもって映画を2本観ました
1本目は、ウディアレンの「アニーホール」、映画史に残る名作
1977年だから、ほぼ半世紀前の映画で、観るのは数回目
ウディアレンが監督と主演で、彼の最高傑作と言われている
フロイトや左翼思想、マクルーハンがもてはやされていた当時の時代性を強烈に感じるけど、それを超えた永遠の魅力がある
まだ米国に深刻な移民問題とか無くて、NYに落ち着いた都会生活があり、その中でのインテリ男女の大人の恋愛関係をホンワカと描く
ナーバスなインテリ特有の不安やイライラが、ユーモラスに伝わってくる
フロイトがらみで、子どものころの思い出シーンもある
役を演じながら観客に話しかけたり、ポールサイモンやマクルーハン本人が登場したり、ホンネとタテマエの2種類の字幕も面白い
アニーホール役のダイアンキートンの服装やヘアスタイルが、今見ても古さを感じないのがスゴい
ウディアレンは今88歳だけど、ごく最近まで女優と恋愛ネタでニュースになっていたほど女性関係がずっと派手(あの頭髪を見れば何となく分かるが)
2本目は、「グッド・ウィル・ハンティング」、駄作だった
生育環境が悪くてグレてる天才、という設定にひかれて観た
MIT(米国の超一流大学)の数学科授業で超難問の課題が出るが、学生は誰も証明出来ず、大学で掃除夫をしている若者(学生ではない)がサラッと証明してしまうところから話が始まる
この若者は、悪友とつるんでケンカばかりしているが、フィールズ賞(数学界のノーベル賞)を受賞した数学者(MITの教授)が嫉妬するほどの超天才だった
モーツアルトとサリエリの関係を連想する
確かに、数学とか芸術の超天才には、それ以外の日常生活能力は幼児並みという人もいる
その超天才っぷりが見れるのかと思ったら、期待はずれの安っぽいお涙頂戴ドラマになっていってガッカリ
最後は、カリフォルニアへ引っ越す平凡な女子学生を追って天才を発揮できる就職を蹴るとか、まるで意味不明の展開
天才を扱った映画なら、チューリングを扱った「イミテーション・ゲーム」が秀逸
(^_^;)