中国嫌いのヴァンス

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▲共和党副大統領候補のJ・D・ヴァンス上院議員

 

トランプが暗殺未遂から奇跡的に助かり、米大統領選挙は、バイデンがいつ撤退宣言するかに関心が移っている

大統領選挙の最大の論点は対中国政策なのだが、共和党も民主党も中国敵視政策では完全に一致しており、論点の割には対立点が少ない

今や米国有権者の意識は「中国憎し」で固まっており、共和民主両党は、どちらがより中国に対して攻撃的であるかを競っている

そんな中国憎しの米国政界の中でも、際だって中国嫌いで有名なのが、共和党副大統領候補のJ・D・ヴァンス上院議員

米国の上院議員は全部で100人だから、248人もいる日本の上院(参院)議員より、はるかに重みがある

まだ39歳だが、トランプに気に入られて上院議員に当選、そして副大統領候補になった

ヴァンスを有名にしたのが、自伝的小説「ヒルビリー・エレジー

直訳すると「田舎者の哀歌」で、映画(郷愁の哀歌)にもなっている

ヴァンスは、これまで米国政治から無視され、米国の繁栄から取り残されてきた「田舎」である米国中部オハイオ州の出身

いわゆる「ラストベルト」だ

この本の中でヴァンスは、「田舎(中部)の白人男性」の悲哀と不満を代弁しており、トランプの考え方と一致する

これまでの世の中は、

少数民族だ、女性だ、LGBTだ、多様化だ、・・・

などと、自分が少数派に属していることを声高に主張すれば、「正義」「被害者」の側に立つことが出来、いろいろな優遇措置や「少数派特権」が手に入った

かつての少数派は、今では多数派を攻撃し搾取する特権階級になった

その裏で多数派は悪者扱い、加害者扱いされ、その権利はどんどん奪われ、その最も悲惨な目に遭ってきたのが、米国では不遇な「中部白人」だった

サイレント・マジョリティ(物言わぬ多数派は、少数民族、女性、LGBTなどの少数派とは異なり、自分たちの権利を声高に主張することは無かったが、彼らの鬱積した不満やストレスは地中のマグマのように爆発寸前になっていた

その爆発寸前の不満に着目して、その代弁をすることで支持率を伸ばし、前々回の大統領選挙で当選したのがトランプ

サイレント・マジョリティの目立たないが爆発寸前のパワーに着目し、その代弁をすることで巨大なエネルギーを一本にまとめて社会を変革する、それが革命思想家の才能というものだろう

フランス革命ではルソーがその役割を果たし、共産革命ではマルクスがその役割を果たした

革命が実行段階に入ると、革命思想家から役割を受け継いだ革命実行家(狭義の革命家)、ロベスピエールやレーニンが活躍する

明治維新という革命では、思想家が吉田松陰、実行家が坂本龍馬や西郷隆盛、さらに実務家が大久保利通、というのが司馬遼太郎の考え(司馬史観)

現在の米国で進行している「革命」では、思想家と実行家の区別が明瞭ではないが、ヴァンスには自伝的小説を書いてベストセラーにする文才があるので、思想家の才能もありそうだ

永井荷風「断腸亭日乗」を愛読しているように、私は自伝とか日記が大好きだ

もうひとつの私の愛読書であるモンテーニュ「エセー」も、時系列にこそ書かれてはいないが透徹した自己分析の書なので、自伝や日記に近い作品だ

福沢諭吉「福翁自伝」、勝海舟「氷川清和」、ルソー「告白」、フランクリン「自伝」など、自伝的作品には心ひかれる

人生というものは、一人一人がそれぞれ小説(物語)なのだ

ある人の「特殊」な人生を詳しく分析し叙述すれば、それは人間一般に対する「普遍」につながる

モンテーニュは

「人間に関することなら、すべて私に関係がある」

と言っている

ちなみに、昔からテレビの人気ドラマと言うとNHKの「朝ドラ」と「大河ドラマ」だったが、前者は先駆的な女性の一生、後者は戦国武将の一生を描くことが多く、広い意味での自伝(伝記)的な作品だ

実はみんな、自伝(伝記)が好きなんだろうと思う

まだ読んでいないが、トランプも自伝を書いているので、彼が再び大統領になりそうなら読んでみようかなとも思っている

つい最近の都知事選で、蓮舫が落選したことに世間の関心が集まっている

「最悪でも2位」などと豪語していたのだが、開けてみたらミジメな3位

かつての蓮舫の迷言「一番じゃなきゃダメなんですか?」が再び持ち出されたりして、蓮舫たたきに拍車がかかっている

蓮舫が自分の二重国籍問題にあいまいな態度をとり、中韓寄り、共産党寄りの姿勢を続けていることに、多くの日本人有権者が「ノー」を突きつけた感じだ

蓮舫と言えば、常に少数民族、女性、LGBTなど少数派の意見を代弁して、多数派であるサイレント・マジョリティの男性たちを敵視し、カミツキガメと呼ばれるほど激しく攻撃してきた政治家だ

いまマグマが大爆発を起こし、蓮舫は火だるまになっている

他人を攻撃するときは「正義の人」として居丈高にふるまい、超「上から目線」でカミツキガメをしてきた蓮舫

いざ自分が攻撃される側になったら、「私が女性だから攻撃されている」などと卑劣な「少数派特権」に逃げ込もうとして、火に油を注いでいる

まさに、中華思想(自己中心性、利己主義、幼児性)のカタマリのような人、それが蓮舫だ

アグネスチャンによく似ている

都知事選で蓮舫を応援した立憲民主党は、政党支持率が半分になるほどの壊滅状態

自民党の裏金問題で追い風を期待した立憲民主党

蓮舫もそれをアテにして都知事選に出馬した

しかし選挙結果にはトンデモない逆風が吹いた訳で、現在進んでいるマグマの大爆発が、いかに大きな風向きの変化かが分かるだろう

それは自民党裏金みたいな一時的な微風ではない

社会を底辺で支えている多数派が、少数派特権でいい思いをしてきた連中に、「ノー」を突きつけ始めているのだ

今回の都知事選で、蓮舫や共産党に関わることがいかに危険なことか、立憲関係者は骨身に浸みたはずだ

一時的に立憲民主党を離党している蓮舫が、また戻って来ることへの党内拒否反応は強い

あの蓮舫と仲の良いフリをしていた辻元清美も、都知事選のあと、露骨に蓮舫に距離を置き始めている

辻元は、あの関西生コン(労働組合のフリをした暴力団)の親分と親しいなど、ウラ社会とのつながりも深く、悪知恵のはたらく女なので、風向きの変化に対する動物的嗅覚は鋭い

蓮舫と親しいということが、次の選挙での落選を意味する

辻元でなくても、周囲はみんな気が付き始めている

まるで潮が引くように、蓮舫のまわりから人が去っている

蓮舫が次の衆院選に鞍替え出馬しても落選が見えているので、そろそろ日本の政界から引退し、彼女が大好きな大陸中国へ帰って、静かに自伝でも書いて暮らした方が良いのかもしれない

中国共産党は、彼女を同志として「熱烈歓迎」してくれることだろう

(^_^;)

 

▲トランプ自伝

表紙の写真から分かるように、かなり若いころに書いた

今は選挙で忙しくて自伝どころではないと思うが

落ち着いたら「トランプ自伝 part2」を期待したい

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