芥川賞の受賞作「東京都同情塔」の作者である九段理江さん(33)が、
「この小説は、ChatGPTなど生成AIを駆使して書いた」
「全体の5%ぐらいは、生成AIの文章そのまま」
と、1/17の受賞会見で話したそうです
生成AIを使ったかどうかはたいした問題ではなく、それを使って何を創造するかが問われる、という至極まともな結論に落ち着きそうです
かつて文豪・永井荷風は、
「墨と筆で書かれた書状しか読まない」
と豪語していたらしい
本当にそうしたのかどうか知らんけど
やがて筆が万年筆になり、ボールペンになり、今では小説家もワープロで書くのが当たり前
音声入力メインで、キーボードすら余り使わない人もいる
世の中に始めてテレビが出たとき、当時の新聞など紙メディアは
「テレビを見ると馬鹿になる」・・・(1)
と書いて激しく攻撃しました
今では新聞とテレビが協力して
「ネットばかりやってると馬鹿になる」・・・(2)
とプロパガンダしてますが、どちらかと言えば、(2)より(1)の方が正しそうに思えます
ネットに広告収入を奪われて新聞もテレビも青息吐息ですから、ネットが死ぬほど憎いお気持ちは分かりますけど
若者がテレビを見なくなって久しいですから、テレビ視聴者は後期高齢者が多くなっています
認知症の人でも理解できるように、テレビ番組のレベル(質)をドンドン下げるのは、視聴率をとるためには仕方ないことなのかもしれません
そしてますます、聡明な若者がテレビから離れていく
私は現在、紙の新聞もテレビもめったに見ませんけど、ネットニュースはほぼ毎日見てます
関心のある国際政治系のニュースをメインに見るのですが、エンタメ系のニュースも目に入って来るし、エンタメ系の元はテレビニュースがほとんど
その中に、松本人志さんという漫才系のタレントが、いわゆる「不同意性交」をしたとかしないとかで、かなり以前から毎日延々と大々的に報道されていて、少々ビックリしています
どうでもいい話だと思うんですけど、世間は大騒ぎしているらしい
私はこの松本人志さんという人を今までよく知らなかったのですが、これだけ世間の注目を集めているという社会現象には、ちょっと興味を持っています
いまネットの世界、特にSNSやマーケティングの領域では「話題性」という言葉がキーワードになっていて、まさにその典型的なケーススタディのように思えます
この話題性とかプロパガンダの世界というのは、賢い悪党が純朴な大衆をダマすことと関係が深く、歴史的にはかなりヤバい領域です
ヒトラーの大衆扇動術は、次のように要約されると言われています
大衆は愚か者である。
同じウソを繰り返し伝えよ(やがて「真実」になる)。
共通の敵を作り、大衆を団結させよ。
敵の悪を拡大して伝え、大衆を怒らせろ。
人は小さなウソより、大きなウソにダマされる。
大衆を熱狂させたまま置け。考える間を与えるな。
利口な人の理性ではなく、愚か者の感情に訴えろ。
貧乏な者、病んでいる者、困窮している者ほどダマしやすい。
都合の悪い情報は一切与えるな。都合の良い情報は拡大して伝えよ。
宣伝を総合芸術に仕立て上げろ。大衆の視覚聴覚を刺激して感性で圧倒しろ。
ロシア(ソ連)や中国の共産党は、非合法な暴力革命や内戦で政権を奪取しましたが、ヒトラー(ナチス)は、合法的な選挙で選ばれて政権についたのです
((((;゚д゚))))